Staff notes

A little new idea that I noticed while snuggling up to the inconvenience of clothes. Then, the staff of carewill will spell out specific surveys and details of their efforts every day.

#家族はチーム

「めざせ人生のソフトランディング」介護四姉妹に親の介護のホンネをきいてみた

carewillでは、carewillの活動に共鳴いただいている方等と「パートナーセッション」として対話する機会を持っています。今回は、2021年5月に行ったパートナーセッションの記事です。ご両親の介護についてブログやSNSで発信されている、介護四姉妹をゲストに迎え、お話を伺いました。参加くださったのは、長女ゆるねえさん(介護福祉士)、次女ちゅうちゃん(ケアマネージャー)、三女もよさん(資産管理担当)の3名です。 今回は連載の前編として「介護四姉妹にとって介護って何?」といった話をとりあげます。後にケアウィルのオーダーメイドも体験された四姉妹の、介護当事者としてのリアルな気持ちをぜひ最後までお読みください。 四姉妹と介護のブログ 四姉妹と介護のブログへようこそ! はじめまして(^-^)私たちは、進行性核上性麻痺しんこうせいかくじょうせいまひの父と、認知症の母を持つ四人姉妹です。 yonshimai.com ◆認知症の母と進行性核上性麻痺の父を「在宅」で介護して18年 ――まず自己紹介をお願いします。 もよ:はじめまして!私達は、神奈川県の実家で親の介護を18年続けている四姉妹です。今、認知症の母は要介護5で施設にいて、進行性核上性麻痺という神経性の難病を患う父は要介護5。長女ゆるねえが今は父と同居してくれていて、次女、三女、四女は通える距離に住んでいます。訪問の各種専門職(ヘルパーさん、訪問看護、訪問診療、訪問リハビリ、訪問歯科さん等)に代わる代わる来ていただきながら、姉妹が交代で在宅介護しています。ツイッターをきっかけにケアウィルの活動を知り、大変感銘を受けました。 ――18年とは長いですね。 ゆるねえ:はい。母の認知症が18年前に発症して。母の介護は父と当時同居していた四女けろたんが中心となって行っていました。他の姉妹も時々実家に行っては起きる事件(!?)に一緒に対応していました。がんこな父は、母の病気を認めたがらず、病院に連れていくのも一苦労でした。父は5年ほど前に進行性核上性麻痺と診断され、歩行や会話がままならなくなっていきました。私達姉妹も各々家庭や仕事がありますから、このままでは両親の二人暮らしが立ち行かなくなるため、母には施設に入ってもらいました。 でも、当時の父は母に強く叱ることが多く、母にとっては、今の施設での生活の方が、心理的安全性が保ててよいのではと思っています。コロナでなかなか叶いませんが、母には時々帰宅してもらって父との対面を果たしています。 ――ご両親は会話はできるんですか? ちゅうちゃん:いいえ。母も父も、今は言葉らしい言葉はなく、私達の顔を見ても特に反応はありません。寂しいですが、心のどこかでは感じてくれていると信じるしかないです。 ◆「在宅介護」を選んだ理由 ――なぜ「在宅介護」を選んだのでしょうか。 ちゅうちゃん:父はエンディングノートも遺言も残していないんです。唯一の方針めいた言葉は「自然に」。 ――「自然に」!短い言葉ですね。 ちゅうちゃん:はい。昭和一桁の父は寡黙かつ頑固な人で(笑) 病気が進行する中、「一体どういう終末期を送りたいのか」は姉妹でパズルを繋ぎ合わせるように、想像するしかありませんでした。父は病院嫌いで、リタイア後は家族のことを気にかけるのが仕事のような人でした。姉妹が皆で想像した結果、父にとっての「自然」は、自分の眼が行き届くところで、家族の生活音や声を聞きながら過ごすことではと考えました。 ゆるねえ:また、父の病気の特性を考え、誤嚥性肺炎で入院したとしても治療が済んだらすぐ退院してもらいました。神経性の難病なので丁寧な口腔ケアや、食事の姿勢の調整等、急性期の病院では時間をかけて行うことが難しいケアが必要です。 父の場合、入院が長引いたり、施設に入所するということは、父ひとりに長時間のケアを割くことが難しいため、時間軸を一気に縮めることになる。「自然に」が叶うように、四姉妹で父の言葉の記憶と想像力で考えてやってきました。 ◆めざすのは「人生のソフトランディング」 ――タイトルにある「人生のソフトランディング」について説明いただけますか。 もよ:父は会社員時代は航空関係の仕事をしていたんです。 飛行機と気象が専門だった父のことを想像し、私達が目指す「自然に」という形は「人生の軟着陸(ソフトランディング)」だ!と思考が行きついて。人生の幕を下ろそうという終末期。飛行機の「墜落」にならないように、飛行機がゆっくり降下しながらも、窓の外の景色を楽しみながら過ごせること。それが「人生のソフトランディング」だと思いました。そんなイメージを姉妹で共有したら、スーッと1つの方向を向けるように。 ――心から「いい旅だった」と思えるような時間を過ごすことですね。 ゆるねえ:はい。どんな終末期を過ごしたいかは人によるんだと思います。 親が元気なうちから雑談の中で、終末期についての考え方を聞き出しておくのがよい気がします。社会情勢や医療、介護的ケア法は変化していくので、どう考えるかがポイントかと。もちろん、親が元気な時に「延命治療はいらない」と言ったとしても、それぞれの状況の中でどこまでどうするかはとても微妙な判断の連続です。最期が近づくにつれて、本人のことを知る人たちが想像しながら決めていく、そんな関係性を元気なうちから作っておくのが大事ではと思います。 ――人生会議にも繋がる考え方ですね。ケアウィルが抱く思いとも繋がっています。 ◆家族・訪問介護等が一体となったチーム介護の秘訣とは ――四姉妹は昔から仲が良かったんですか?チームとして協力し合う秘訣は何でしょう。 ゆるねえ:昔はよくケンカしてましたよ!(笑)私は就職と同時に実家を出ましたし、結婚して遠方に引っ越したので、無責任な姉でした。連絡が密になったのはそれぞれの子供達が夏休みに集まってディズニーランドに行く等、家族ぐるみの活動が増えたころから。 もよ:「無責任」なんて実際はそんなことは全くない。近くにいる家族が現状をこまめに共有して、遠方にいる姉も遠方からの支援をできる時にしてくれました。 ちゅうちゃん:ゆるねえは3か月に1回位実家に来てくれて、近くに住む私達が日ごろ行き届かない事(例えば母の服の買い出しとか)をわーーっと整えてくれたり。 もよ:父の診断が下りた日の話し合いで、ちゅうちゃんが「介護はみんなで」と言ってくれたのも大きかったよね。 ゆるねえ:四女の管理栄養士のけろたんも、父の嚥下障害の進行に合わせて、食事の固さや喉落ちを調整したり、父が好きなフルーツをいかに食べてもらえるか、食べる喜びを感じられるか、食の面から支えてくれました。さりげなく栄養も足してくれました。 お互いが得意でやれることを自発的にやっていました。「私はここまでやっているのに」なんていう人はいなかったし、「ありがとう」が全員のベースありました。 チームワークは長年の積み重ねで培ってこられたのかな、偶然の産物と思います。 ――地域の訪問介護やショートステイを利用したのも大きかったとか。 ゆるねえ:はい。介護サービスの利用は、ちゅうちゃんが先を見据えて担当のケアマネジャーさんにオーダーしてくれました。姉妹だけでは到底できない介護体制を整えてくれたのは本当に大きかったです。 もよ:ゆるねえが同居してくれてからは、ゆるねえが病気の進行を把握して、介護福祉士さんへのケアの変更を細かく連携してくれました。介護福祉士さんたちも、いつの間にか強力なチームとして一体となってケアしてくださいました。 ◆四姉妹の悩みと思い ――四姉妹さんの介護を見てるととても立派な気がします。 ゆるねえ:実は在宅介護をしていると言うと、「すごい」とか「とてもそこまでできない」といった声をいただくことが多いんです。実際は、たまたま四人で得意分野の分担が出来ていたり、介護の後半は父が自分で動けなくなり身をゆだねてくれたことだったり。偶然が積み重なって、父の底力もあって、何とかやれている感じです。 ――ブログやツイッターでも情報発信されていますね。 もよ:介護は、情報があるかどうかで、判断や気持ちの面で大きく違います。 あくまでも私達の場合のやり方ですが、乗り越えながらやってきた失敗談や経験談がどこかの介護家族のお役に立てばと思って書いています。 ちゅうちゃん:介護はケースバイケース。決して私達のやり方が全てではないけど、情報がない中で選択肢を知らないまま後悔をする人が多いのも事実なんです。 ◆キーワードは「割り切り」「できる範囲」「各自の生活を犠牲にしない」 ――在宅介護は24時間ずっと対応しなければならず大変なのでは。 ゆるねえ:父は病気の特性上転倒が多かったです。自分の力で動ける時は勝手に歩いて転倒して、何度も頭を打ったり。四女けろたんが帰宅した時に床に転がって立ち上がれなくなっていたことも。救急車で運ばれたこともありました。 家の中の事故で亡くなってしまう可能性もあったんですが、それなら運命だからどうしようもないという「割り切り」をしていました。 ――割り切りする、しない、の境目はどこにあったんですか? もよ:父の部屋に「見守りwebカメラ」を取り付けて、皆で時々スマホで画像をチェックして、父が倒れていたらその時近くにいる姉妹が見に行く。住宅改修で段差をなくしたり、家具の角にクッション材を取り付けたりもしました。 ちゅうちゃん:私達の場合、「できる範囲」で「各自の生活を犠牲にしない」という共通認識を持っていました。介護を理由に離職することは父が喜ばないと分かっていたので、できるだけ各々が普通の生活をして、24時間そばにいなくても何とかなるよう仕組みで工夫しました。 ゆるねえ:父の性格や歴史、戦中戦後を経験した考え方がわかっていました。頑固で依存心がなく「かまうな!」と怒る人だったから割り切れた部分があります。 ――carewillの笈沼さんも親の介護に思いや後悔を抱えています。 もよ:笈沼さんがお父様の介護で感じた原体験はとても共感するものがあります。ただただうなづくしかないほど。 ゆるねえ:もしかしたらうちの父はもっと早く亡くなりたかったと思っているかも。 ――そんなことは絶対ない! ゆるねえ:そうだといいですが。昭和一桁生まれの長男で、家族や親族を守る立場の人だから、おむつなんかつけてる姿を見せたくなかったと思っているかも…なんて思うこともあります。でも痛い、苦しいをできるだけ排除し、おむつでもケアで快適にすることで孫の成長がみれたでしょ!って言い返しちゃいます。 ◆失敗や経験がどこかの介護家族のお役に立てば ゆるねえ:後悔しないように、でもその思いが行き過ぎていないか、自己満足になっていないかという視点も忘れずないでいきたいです。 いつ何があるか分かりませんが、父の眼を見ながら、父が苦しくないように、苦しくないように、と考えてやっていこうと思っています。 もよ:あくまでも私達の場合としてですが、ブログの経験談も読んでいただけたら嬉しいです。私達の試行錯誤が誰かのお役に少しでも立てば、両親もきっと喜んでくれる気がします。 ---------------------------- 皆さんのお話を伺っていると、「チーム介護」という言葉が脳裏に浮かんできます。介護される側であるお父様も、介護する側の姉妹も「自然に」。後編では、そんな皆様からみたケア衣料ブランドcarewillについて、お話を伺いました。そちらもどうぞお読みください。
「めざせ人生のソフトランディング」介護四姉妹に親の介護のホンネをきいてみた

carewillのオーダーメイドで要介護5の母が一輪の花になった話(介護四姉妹寄稿記事)

オーダーメイドで服を依頼された介護四姉妹さんが、2021年7月、寄稿という形で感想等を寄せてくださいました。 先日のパートナーセッションの時点では製作を依頼したきっかけ等をお話しています。まだご覧になっていない方は、ぜひこちらもご覧ください。 こんにちは。介護四姉妹を代表して、三女もよから寄稿させていただきます。 5月には、母のためにオーダーメイド服を作っていただき有難うございました。 今回は、オーダーメイド服を作った一つの事例として、着用時のストーリーやオーダーの過程についてお伝えしたいと思います。オーダーメイドのケア衣料を検討される方のご参考になれば嬉しいです。 ◆父の葬儀の日に母は「一輪の花」になりました 私のツイートを見てください。 carewillのオーダーメイド服を着た母は、本当にきれいでした! なんと、パートナーセッションの後、5月下旬に、進行性核上性麻痺で在宅介護していた父が他界しまして、、、ちょうど笈沼さんから出来上がったとの連絡をいただいたのが「葬儀の前日」でした。 母は施設にいるため普段は外出できません。でも、ちょうど父の葬儀に参列するための外出許可が出ていたんです。たまたまとはいえ、運命的なタイミング! 笈沼さんは、「検品が終わったので宅配便で送りますね」とご連絡くださったのですが、「発送は待ってください!母に着てもらえるか分かりませんが、手渡しで受け取れますか?」と無理を承知でご相談。 有難いことに、日曜日にもかかわらず快諾いただき、無事に東京駅で待ち合わせして、服を頂戴することができました。 服のパッケージにはお母様からのメッセージカードが。 お母様はうちの父が亡くなったことを知って、敢えて短いメッセージを書かれたそうです。多くを語る必要はない、服が役割を果たしてくれれば・・・と服に思いを託してくださったのだと感じました。寄り添っていただけていることに、涙がぽろりと出てきました。 ◆服の仕上がり具合は? どうですか?ステキでしょう。 姉妹で服を広げてみた時は、一目見てすぐ「わぁ、お母さんの服だね!」と歓声を上げました。 後ろ姿はこんな感じです。ハリのある素材ですが触り心地は柔らかいですよ。 タグには「Tomoko Elegance」の文字が。 智子さんとは、製作者である笈沼さんのお母様の名前です。 素材も、メッセージカードの裏に記載くださっていました。 生地はイタリア製!? 地直し(布目をきれいに整えて、ゆがみを戻す作業)もされていて、シルエットが綺麗に出るように、また、縮みや型くずれが起こりにくくなっているようです。認知症で要介護5の母が、こんなにもエレガントな服を再び着られる日が来るとは思ってもみませんでした。 ◆母に着てもらったときのこと 実はお葬式の時は、母にはレンタルの介護用の「喪服」を着ていました。(母なら式典の時は喪服を着たいと言うと想像し、喪服にしました) その後、葬儀の待合の時間で、母にピンクのオーダーメイド服に着替え。四姉妹で母を取り囲んで、車いすに座ったまま、ささーっと着せることができました。母の腕はほとんど上がりませんが、そで下と脇、前の合わせの部分が全てスナップになっているので、「着る」「着せる」「着ている」が全てノーストレス。この写真のように、展開図のようになっています。 8人の孫たちも含め、皆が「きれいだね~」と口ぐちに言っていました。 まるで一輪の花のよう。母らしい母が戻ってきた感じでした。父も喜んで見守っていたと思います。きれいな母を囲んで、親族で集合写真を撮りました。葬儀の場ではありましたが、とても温かな記念となる時間になりました。 ◆オーダーの過程は? 今回のオーダーは、こんな流れで進みました。 ※ケースバイケースだと思いますのでご参考まで 1.メール(ツイッターDM)で簡単なイメージを伝える ↓ 2.製作者であるお母様にオーダーを通していただく(喜んで!)のお返事♪ ↓ 3.文章と写真のやりとりをするためメールアドレスを連絡 ↓ 4.Web上のフォーマットに希望を入力 (着るシーン、頻度、希望の服の形、素材、袖丈、好きな色、デザインなど。現時点で分からないことは簡単でOK。採寸は母の介護に携わっている施設の人に依頼しましたが、既製服で現在ぴったりのものの寸法でも可) ↓ 5.希望の服に似た服の写真を送付 ↓ 6.Webミーティングで笈沼さん、お母様と口頭での確認会 ↓ 7.笈沼さんとお母様が日暮里の繊維街に生地を選びに行ってくださる ↓ 8.製作開始 丁寧に時間をかけて対応いただき、感謝しかありません。採算が取れていないのではと思うほど・・・(;'∀') ◆結局どんなオーダーに落ち着いたのか? 最初はこちら側で明確なイメージができていなくても、メールやWebミーティングで会話をしながら、徐々に納得いく形でスタイルが決まっていきました。結局どんなオーダーに落ち着いたのか、簡単に書かせていただきます。 <具体的なオーダー内容> ・母が施設から帰宅した時に着てもらうための「お出かけ着」 ・近所の人に会っても恥ずかしくない「きちんと感」 ・記念写真が撮れるレベルの「エレガント」 ・イメージは母が好きだったサーモンピンクのブラウス ・母の身体の状況でもムリなく着脱できるもの ・季節感はオールシーズン ・生地はハリ感があるしっかりしたもの ・首周りはゆったりめ、でも襟はしっかり ・丈は短めでウエスト位(車いすでもお尻に敷きこまない) ・柄は無地かシンプルなもの(柄がはっきりしていないもの) かなりわがままなオーダーでしたが、イメージ通りの服に仕上げていただき大満足です! 作っていただいて本当によかったと思います。 ◆さいごに 父の旅立ちの日に一輪の花のようにきれいになった母。 母自身は状況を認知できていなかったと思いますが、その場にただよう父の見守りは確かに感じられ、家族全員で「最高の時間」を過ごすことができました。これからも帰宅のチャンスを狙って何度も着てもらいたいです。 これから検討される方には、まず気軽にご相談されてみてはいかがかと思います。 改めまして、心から御礼申し上げます。
carewillのオーダーメイドで要介護5の母が一輪の花になった話(介護四姉妹寄稿記事)

「自分らしさを大切に」~介護四姉妹と語るcarewillの「服」に期待すること

今回は、2021年5月に行った介護四姉妹とのパートナーセッションの後編をお届けします。介護四姉妹の長女ゆるねえさん、次女ちゅうちゃん、三女もよさんに、介護と「服」について掘り下げて伺いました。後編では、carewill創業の思いに通じるお話や、carewillのオーダーメイド服を作ることになった経緯等、carewillへの期待など、たくさんのエピソードに涙しながら伺いました。ぜひ最後までお読みください。 四姉妹と介護のブログ 四姉妹と介護のブログへようこそ! はじめまして(^-^)私たちは、進行性核上性麻痺しんこうせいかくじょうせいまひの父と、認知症の母を持つ四人姉妹です。 yonshimai.com 前回は「めざせ人生のソフトランディング」ということで、介護四姉妹の思いについて伺っています。まだでしたらそちらもぜひご覧ください。 ◆carewillと介護四姉妹の出会い ーーcarewillについて知った時のエピソードがあれば教えてください。 もよ:Twitterを通じて知りまして、最初は深くは存じ上げなかったのですが、、、。笈沼さんが私がJINSの老眼鏡についてツイートしたことに反応してくださって(笑) そこから笈沼さんのYouTube動画等を拝見して、創業のストーリーや製品づくり、高齢縫製者を探している活動等、あらゆる面に共感を持ちました。 その時の感動は私の個人ブログにも書かせていただいています。(笑) キレッキレの起業家と出会ったミラクルと「高齢の縫製技術者募集!」の話 普通のサラリーマンの私が、JINSの元役員の起業家に出会ったミラクルと、ケア衣料のブランドcarewillが高齢の縫製技術 mahiruno-watashi.com ◆carewillと根っこでつながる介護四姉妹の原体験とは ーー介護四姉妹さんが在宅介護をするうえで「原体験」のようなものはありますか。 ちゅうちゃん:根底に流れる思いは、母の介護における後悔です。 母は18年前に認知症を発症し、主に父が母を見ながら長年介護していました。 私達姉妹も横から口や手をだしていましたが、父はとても頑固な人で、見当識障害のたびに母のことを強く叱ってたんです。母も叱られれば叱られるほど抵抗し、ときに父に噛みついたり、駅の自動改札を突っ切ってしまったり、家を出て徘徊して警察のお世話になったこともありました。 父はそんな母が認知症だということをなかなか認めてくれなくて。母の病気が進行し、状況がかなり悪くなるまで、病院にも連れていけなかったし、父が大声で叱るのを止めてあげられなかった。それが私達の後悔になっていて、「お母さんごめんね」という気持ちです。そこから、今の父への「人生のソフトランディング」を目指す介護につながっているんです。 もよ:笈沼さんの「原体験」にも親の介護についての後悔があると伺いました。 子が親を思う気持ちが原点になっていて、さらにお母様の縫製技能を活かしてお母様とビジネスをされている。人の生きる意欲に、服を通じて灯をともそうとされている。笈沼さんのお父様が入院していた時、お母様は、バスに乗って服を届けてられていたと。お母様は服装が生きる意欲に影響することをご存じだったし、「これではいけない」という切迫感があったんだと思います。そんな切迫感が、carewillの原点にあり、私たち四姉妹の介護の根底にもある気がします。 ◆オーダーメードを依頼したきっかけ ーーこのたびのオーダーメード服を依頼いただいたきっかけは何でしょう。 もよ:今、母のオーダーメード服を作っていただいていて、本当にありがとうございます。もともと父の服と声掛けいただいたのですが、よく考えると、父より母の方が先が長そうで(^^;)。また、母の方が服の必要性が高かったので母の服をお願いしました。 母が元気な頃、母に時々服をプレゼントしていたのですが、母はいつも色がきれいなブラウスを選んでました。当時買った「大人可愛いピンク色」のブラウスが母にとても似合っていて。でも母の腕は拘縮していてもう10年以上も前から着られなくなっていました。まして今は介護施設にいますから、母らしい装いなんてとっくに諦めていました。そこでオーダーメード服のことを知り、母が今着たい服は何だろうと考えたときに、母だったらの気持ちを姉妹で考えたんです。あれこれ考えて、「人前に出る時にきちんとして見られたい」のではないかと思いました。 例えば、母が一時帰宅するときに、車いすで介護タクシーからおりて家に向かう間、近所の人に見られた時「ああ、〇〇さんはこんなになっちゃった」と思われるのは悲しいはず。孫たちと写真を撮るときも、地味な介護服より「母らしい服」がいいはず。今コロナで帰宅がままなりませんが、時々帰宅する際、きれいな「お出かけ着」があったらよいのではと考えが行きつきました。 ーーそれで、今オーダーいただいている「ピンク色のブラウス」になったんですね。 もよ:はい。でも、そこに至るまでの間、carewillの笈沼さんと笈沼さんのお母さまとのメールのやり取りや、オンラインでの会話がありました。会話をしながら、母の気持ちにより深く寄り添うことができ、とてもいい導きをいただいたと思います。 ◆「自分の母親」という視点と「介護職」の視点 ーーゆるねえさんは介護福祉士でもいらっしゃいますね。 ゆるねえ:はい。私は介護職なので、どうしても自分の母親という視点のほか、介護職の視点でも見てしまいます。介護する側としては、「ゆったりとしていてのびる服」「着せやすい服」。イメージとしては前開きのもの、頭からかぶるものなら首回りや袖幅がゆったりしているもの。無理をしてけがをさせてもいけませんし、サイズ感も大きいものが便利です。一方で、自分の母親にはきれいな服も着て欲しいと思います(笑) ーーちゅうちゃんもケアマネジャーとして、介護現場にお詳しいですね。 ちゅうちゃん:施設では、他界された方の残した服を使うこともあります。母が行ったショートステイ先でもそうで、きれいめの服を借りたときは、母がけっこうステキに見えたこともありました。でも、母自身だったら、他界された人の服なんて着たくないだろうと思います。服は「ちゃんとして見せる」こともできるし、自分の気持ちとして「尊厳を保つ」ことにもなる。本人が健常な時に着たい「本人らしい本人の服」を着て過ごすということは、今の介護現場では難しいですが、とても意味のあることではないでしょうか。 ーー介護する側が「着せやすい」、介護される側が「着ていたい」の両立ができると良さそうでしょうか。 もよ:どんな場面で着る服か、とcarewillから質問されたのもヒントになりました。 介護の日常生活で着る服もありですが、「ここぞ!」という時にパッと着られる渾身の一枚があると、単調な日常に彩りが加わります。まさに「要介護5」という思い込みの呪縛から解かれたような気がしました。母のオーダーメード服が出来上がるのが本当に楽しみです。 ◆carewillのストレスのない服への期待 ーー「パッと着られる」というのが重要ですね。 ちゅうちゃん:はい。そういえば、今回オーダーメード服のために母の施設に採寸をお願いした時に、施設の人から「サイズはうんと大きめでお願いします」とか「首はかなりゆったりで」等、やたらと念押しされました。オーダーメード服というと「着せるのが難しそう」というイメージがあるのでしょう。「一体どんな服を持ってこられるのか!?」とヒヤヒヤしている様子でした(笑) ゆるねえ:腕も脇も全部が開く形でオーダーしているので、出来上がったら施設の方も「これなら着せられる」とびっくりするはず(笑) もよ:介護状態でも装いを諦めなくていいのは本当に朗報。介護には「人生終わり」みたいなネガティブなイメージがつきまといますから。 ーー着る側も着せる側もストレスがない服が、ご本人の気持ちやケアの現場の何かを変えられそうですね。 ちゅうちゃん:選択肢って大事です。母の場合はもう自分の尊厳という感覚は残っていないかも知れませんが、「きちんとしている」を演出することは服によって十分可能。 服装によって「大事にされる」というか、周りの人から一目もおかれることもある。 体に不自由があっても、自分らしい服がノーストレスで着られることは、超高齢化時代の希望の光になると思います。 ーーーーーーーー 皆さんの原体験と、carewill代表の笈沼さんの原体験を伺いながら、パートナーセッション中に涙を流すメンバーもいたこの回。まさにこの時作っていたお母様のオーダーメイド服についても伺ったのでした。このパートナーセッションの後、実はもよさんから、その後のお話を寄稿いただきました。次の記事では、もよさんの寄稿をお届けいたします。
「自分らしさを大切に」~介護四姉妹と語るcarewillの「服」に期待すること